| ヒトラー 独裁者の魅力++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ヒトラー 独裁者の魅力 | |
”偉大なる総統閣下”アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler |
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| ■ワグナー崇拝 | ”ヒトラーの世界観” |
| ヒトラー=ワグナーの体現者。こう見ていいかもしれない。多くの歴史書が無視しているのは、ヒトラーの個人的趣味であるこのワグナー崇拝というものは、国家=総統=ヒトラーであるという観念の下でヒトラーにワグナー思想の実現化をさせてきたということである。不可解なヒトラーの多くの作戦、例えば無謀とも言えるソ連侵攻は、コードネームバルバロッサ作戦と呼ばれ、これはワグナーの楽劇の配役からとられたものである。 ヒトラーがどれだけワグナーを崇拝していたかは、戦争突入までに毎年開かれていた壮大な党大会(3回以降ニュルンベルクに定着)におけるワグナー音楽の活用からも伺い知ることができる。 第一回党大会ではリエンツィ(Rienzi)序曲が演奏された。第3回以降は、古い皇帝都市で、純ドイツ的伝統を示してきたとも言えるニュールンベルク(Nürnberg)で開かれるのが好例となった。この都市は、帝国都市として最初にルター派に改宗し、数世紀に渡ってユダヤ人の移住を禁じていた場所である。ワグナーは実直なこの街を象徴的に「ドイツの真中」と呼び『ニュルンベルクのマイスタージンガー(Die Meistersinger von Nürnberg)』を捧げたのである。 この楽劇は、ヒトラーのお気に入りの一つで、その中の台詞をヒトラーは度々使っている。例えば、アウトバーンの竣工式での「始めよ!」や「ドイツよ目覚めよ!」は「目覚めよ、夜明けは近づいた」という大合唱からの引用である。 1935年の党大会は「自由の党大会」とされ、ニュルンベルク法が公布されたのであるが、ここでのワグナーの音楽はどうだったであろうか。 ニュルンベルクの全教会の鐘が鳴り響く中、総統が「帝国の剣」(神聖ローマ皇帝が帯びる儀式用の剣)の複製受け取るために市庁舎に入ると”マイスター”の『目覚めよ!』の合唱が歌われた。晩になると、ヒトラーはフルトヴェングラー(戦後も巨匠と呼ばれて世界的に崇拝された指揮者)による”マイスター”の特別公演に出席した。上演後、フルトヴェングラーに「枢密顧問殿、われわれの本当の民族オペラである、この『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を心からお祝いします。」とヒトラーは述べている。そして、この党大会は『ニーベルンゲン・マーチ』と『リエンツィ序曲』で締めくくられるという具合である。 ヒトラーのワグナーへの傾倒は、かなりのものであった。「彼はかなり音楽的才能があった。例えば驚くべきことに彼は100回以上聴いたという『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を鼻歌や口笛によって実際に再現することができた。」という広報部長オットー・ディートリッヒの言もあるし、『トリスタンとイゾルデ(Tristan und Isolde)』は小節ごとに全て思い出せると自ら語っている。また、”マイスター”の『目覚めよ!』の合唱からは、「目覚めよドイツ」というという鬨(とき)の声をつくりだし軍旗全てについていた。 ニュルンベルクはナチスの聖地でありかつバイロイトと並んでワグナーの聖地でもあるわけだが、ヒトラーはここでもワグナーの意志の体現者としてシナゴーグ(ユダヤ教会)の破壊を実行している。 19世紀の中ごろからニュルンベルクに再びユダヤ人が定住するようになり、ぺグニッツ河畔にシナゴーグが建てられ、1874年9月に落成式が行われた。それに対して民族主義精神は、そのムーア的様式のシナゴーグがハンス・ザックス以来(”マイスターの主人公”)の以来の古きドイツの聖地を汚した(ハンス・ザックスに対立するのがユダヤ人を想定したベックメッサーである)として激怒し、同じ年にそのシナゴーグのすぐそばにハンス・ザックスの記念碑を建て、この楽劇の中の詩人を「ドイツ帝国の預言者」と呼んだ。以前からハンス・ザックスを自分自身と同一視していたワグナーは、”マイスター”のニュルンベルクでの第一回公演収入をこの記念碑に寄付すると申し出たが、このとき記念碑に向かい合って立つシナゴーグに大変憤慨していたのである。 ワグナーの妻コジマ(ワグナーと同様に反ユダヤ主義者)によれば、1877年に家族とともにニュルンベルクを訪れたとき「彼の陽気な『マイスタージンガー』の気分は、残念ながらハンス・ザックスの聖地に建つシナゴーグによって害され、その「傲慢な成金主義」の光景は彼を不快にさせた、とということである。それから半世紀以上経って、1938年8月にヒトラーの命令でこのシナゴーグは破壊されたのである。さらに同年11月9日には全国のシナゴーグが燃やされた。まさにヒトラーはワグナーの忠実な弟子だったわけである。 |
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| ★《あなたの心の鉤十字(ハーケンクロイツ)をもっと正直に認め、堕落から解放されなさい》★ | |
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